建築構造に関する文献の中で文献で印象に残った文章を抜粋しています。
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キーセンテンス | 文献・ページ |
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2023.06.07記載 耐震設計ルートに応じた雑壁の取り扱い ルート1のように多量の雑壁を含む建物においても、雑壁を考慮した応力解析が行われており、雑壁が取付く部材に応力が集中し許容応力度設計ができない状況が発生し、この対策として多量の耐震スリットを設ける設計事例が急増している。 ルート1や、ルート2-1、ルート2-2の建物に多量の耐震スリットを設けることは建物の耐震性能を低下させるため、適切な設計方法の例示「6-2-3応力解析 4)雑壁の剛性評価」(P.279)で行っているので参照されたい。 |
建築構造設計指針(東京都建築士事務所協会) P.314 (設計ルートごとに袖壁、垂壁などの扱いについて一案としてまとめられている |
2023.06.07記載 ルート1の建物の設計 耐震設計ルート1の建物のように多量の壁が存在する建物では、袖壁や垂壁などの雑壁による構造部材への影響は比較的小さいと判断できることから、断面算定に用いる設計応力を決定するための応力解析においては、柱・梁および耐震壁にのみ地震力を負担させ、雑壁はすべて余力として扱い、応力解析において無視しても良い。ただし、柱の内法長さが柱せいの2倍以下の極短柱については、耐震壁がせん断耐力に達する以前に脆性破壊しない適切な処置を講じる必要がある。 |
建築構造設計指針(東京都建築士事務所協会) P.315 (極短柱に対する適切な処理) |
2023.06.07記載 ルート2-1の建物の設計 ルート2-1の壁量を有する建物については、偏心率や剛性率による剛性バランスの計算は、雑壁の影響を考慮して適切に行う必要がある。雑壁を考慮した偏心率や剛性率が規定値の範囲にあり剛性バランスが確保されていることが確認できた場合には、断面算定に用いる設計応力を決定するための応力解析においては、ルート1と同様に雑壁を無視して応力解析を行い、全ての設計応力は柱と耐震壁のみに負担させ、雑壁は余力として扱って良い。ただし、昭和55年建設省告示1791号第3に規定されているように、1次設計の設計用せん断力割増し係数nは、腰壁や袖壁の存在を無視して設計した場合には、max(2.0,階高/開口高さ)としなければならない。 |
建築構造設計指針(東京都建築士事務所協会) P.315 (雑壁を無視したときの、設計せん断力割増し係数) |
2023.06.07記載 ルート2-2の建物の設計 ルート2-2の建物も基本的にはルート2-1と同様の設計方法で良いと思われるが、壁量算定式において袖壁に大きな耐力を期待しているため、剛強な袖壁の耐力を効果的に発揮させることに配慮した設計が必要である。 |
建築構造設計指針(東京都建築士事務所協会) P.315 (袖壁の設計に配慮が必要) |
2022.11.09記載 片持梁の上端筋や基礎スラブ下端筋は、曲げ補強鉄筋が不要となる断面を超えて、鉄筋端を標準フックとして延長することが望ましい(図参照) 跳出し長さが部材せいと変わらないような短い片持部材では付着検定が困難になる場合がある。このような場合は、せん断ひび割れに対して十分に余裕のある断面寸法にしてテンションシフトを考慮しない設計とすることや、鉄筋の末端に標準フックを設けて鉄筋の必要付着長さを短くするなどの工夫を行い、本条の付着検定を満足させることが基本である。 ※(RC規準2010のQ&A No.73より) せん断ひび割れ発生の判断には、15条の(15.1式)を用いることができる。また(解15.1式)(解15.8式)を用いることもできる。なお短期許容せん断応力度はせん断ひび割れ発生の判断に用いることはできない。 |
RC規準2018 P.226 (一貫計算で「必要付着長さLd」が不足してもワーニングが出ないものがあるので注意する) |
2022.02.21記載 RC造ルート1の建物の場合であっても極端な偏心率の建物のねじれ挙動による耐震性能への影響に配慮して「偏心率が0.3以下の建物」を適用範囲とする。 |
JSCA性能設計説明書2021年版 耐震性能編(簡易法) 案・P.10 |
2022.02.07記載 耐力壁は終局的なせん断変形角が1/250とされているため、耐力壁の変形性能を適切に評価して性能保有水平耐力を算出する。 |
JSCA性能設計説明書2021年版 耐震性能編(簡易法) 案・P.5 |